造血
ヒトとしての誕生以前には、発生の極めて初期には卵黄嚢で造血がされ、その後肝臓や脾臓で造血されるが、ヒトとしての誕生までには造血の場は骨髄に移る。 子どもの時期には全身の多くの骨髄で造血されるが、体幹以外の骨髄は成人の前後までには造血能力を失い、成人では体躯の胸骨、肋骨、脊椎、骨盤などで造血が行われる。 特に骨盤を構成する腸骨には造血細胞が多く、血液の半分以上は腸骨で作られる。
尚、発生生物学的には造血には2つの段階がある事が知られている。「一次造血」は、発生初期に胚体外の卵黄嚢組織で起こり一時的に胚に血液を供給し、生涯全身に血液を供給する「二次造血」は、胚のAGM 組織で起る。この、二次造血を行う細胞がどこから来たのか明らかでなかったが、理化学研究所の研究グループは、卵黄嚢にある造血細胞が二次造血にも関与していることを突き止めた。
血液が流れている身体部分を特に循環器系と呼ぶ。循環器系は心臓と血管などから成り、ヒトの場合、血管は閉鎖回路を成している。 血液は心臓によって加圧され、動脈を通じて全身へ送られる。毛細血管に達すると細胞と栄養分等を交換し、静脈を経て心臓へと戻る。
閉鎖回路の循環器系の場合、この経路には大別して2経路あり、1つは心臓と肺の間における肺循環(小循環)、もう1つは心臓と肺以外の全身との間における体循環(大循環)である。従って、血液は以下の経路で全身を循環する。
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体循環 心臓→動脈→肺以外の全身→末梢部毛細血管→静脈→心臓(肺循環に続く)
肺循環 心臓→肺動脈→肺→肺胞部毛細血管→肺静脈→心臓(体循環に戻る)
(血液が上記のように全身を循環している事は、ウィリアム・ハーベイにより1628年に提唱された)
血液のうち、血球成分は骨髄内の造血細胞で生産される。血球毎に寿命は異なるが、赤血球の場合、約120日で寿命を迎え、老廃した赤血球は肝臓、脾臓で壊され、体外に排出される。ただし赤血球中のヘモグロビンは排出されず、再利用される。